ラット脳動脈瘤内に多孔質足場(セルロースポーラスビーズ,cellulose porous bead: CPB)を留置することにより,動脈瘤開口部に新生内膜構造が誘導され,動脈瘤内への血流が永続的に遮断されるか否かを確認した.動脈瘤開口部にはCPB留置後2週間目で,血管平滑筋細胞が一層形成された.この層は6週目まで徐々に肥厚し,以後その厚さを維持した.また血管平滑筋細胞の内側には血管内皮細胞が2週目より出現し,6週目までに開口部を完全に覆っていた.CPBは動脈瘤開口部に新生内膜を誘導する有用な足場となる可能性がある.
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