研究課題
本研究の目的は、虚血発症リスク層別化に向けた不安定プラークの多角的診断法を確立することを将来的な目標とし、無症候性頚動脈狭窄症の自然歴を明らかにするとともに、MRIプラーク性状評価およびバイオマーカー(可溶性レクチン様酸化型LDL受容体-1)と、虚血発症メカニズムとの関連を明らかにすることである。研究方法として、経過観察または内科的治療予定の無症候性頚動脈狭窄症患者を対象に多施設共同前向きコホート試験を行うこととした。頚動脈MRIで高信号を呈するプラークを有する無症候性頚動脈狭窄症患者を観察対象とし、頚動脈MRIによる陽性リモデリング評価と採血検査によるバイオマーカー(sLOX-1)の計測を行い、その後の虚血イベント発生を追跡する。目標症例数は120人で、登録期間は1年、観察期間を3年である。平成27年度までの進捗は以下の通りである。①研究計画書を作成し、京都大学医の倫理委員会における審査の上承認された。(課題名:無症候性頚動脈狭窄症の虚血発症リスク層別化に関する観察研究、受付番号:R0096)②多施設共同研究のための、webを利用した患者登録システムを作成した。③京都大学附属病院での登録を開始した。平成28年度は、倫理委員会承認が終了した参加登録施設からのweb患者登録を継続している。京都大学附属病院以外の登録参加施設は、以下の9施設である。国立循環器病研究センター、北野病院、神戸市立医療センター中央市民病院、倉敷中央病院、川崎医科大学附属病院、小倉記念病院、九州大学、九州医療センター、高知医療センター
3: やや遅れている
理由:共同研究施設における倫理委員会審査のため、患者登録開始が予定より遅れた。
昨年末より登録参加施設を3施設追加した。現在、計10参加施設で患者登録を進めている。平成29年上半期の登録数を確認した上で、必要があれば登録期間の延長を検討する。
当初の予定より登録開始が遅れているため。
目標登録数に達する予定のため、予定の助成金が必要となる。
すべて 2017 2016
すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)