研究課題/領域番号 |
15K10303
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
杉生 憲志 岡山大学, 大学病院, 准教授 (40325105)
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研究分担者 |
黒住 和彦 岡山大学, 大学病院, 講師 (20509608)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | グリオーマ |
研究実績の概要 |
原発性脳腫瘍の約30%を占めるグリオーマの予後は極めて不良であり、手術療法、化学療法、放射線療法を併用しても平均生存期間は約1年である。最近、日本のグリオーマ治療において使用が開始された抗VEGF 抗体bevacizumabは、世界規模の臨床試験において、無増悪生存期間は延長したが全生存期間では有意な延長効果は認められなかった。インテグリンのリガンドであるCYR61 (cysteine-rich protein 61)は脳腫瘍の血管新生や増殖に関連しているとされ、脳腫瘍の悪性度に関与しているといわれている。この発現は乳癌患者やグリオーマ患者の予後における、陰性因子としてのマーカーと考えられており、当施設においても同様な結果が得られている。今回我々は、bevacizumab 投与下におけるグリオーマ細胞、症例を対象にCYR61の発現解析を行い、CYR61の発現とbevacizumabの治療抵抗性について検討を行う。現在までのところ、1) CYR61 プラスミド、shRNA、CYR61 抗体、CYR61 蛋白、bevacizumabなどに関して本研究のセットアップを行った。2)グリオーマ細胞株を用いて、分泌蛋白CYR61の発現におけるbevacizumab治療の反応性を調べた。3)患者サンプルから樹立した腫瘍細胞であるhuman glioma derived cellsを用いて分泌蛋白CYR61の発現における、bevacizumab治療の反応性については検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Bevacizumab 投与下におけるグリオーマ細胞、症例を対象にCYR61 の発現解析を行い、CYR61 の発現とbevacizumab の治療抵抗性について検討を行う。CYR61の発現について、グリオーマ患者の予後における、陰性因子としてのマーカーと考えられており、当施設においても同様な結果が得られた。また、CYR61 プラスミド, shRNA、CYR61 抗体、CYR61 蛋白、bevacizumab などに関して本研究のセットアップを行った。グリオーマ細胞株を用いて、分泌蛋白CYR61 の発現におけるbevacizumab 治療の反応性を調べた。以上が理由となる。
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今後の研究の推進方策 |
患者サンプルから樹立した腫瘍細胞であるhuman glioma derived cells を用いて分泌蛋白CYR61 の発現における、bevacizumab 治療の反応性を調べる。グリオーマ症例を対象とし、組織標本を抗CYR61抗体にて免疫組織染色を行いbevacizumab 治療におけるバイオマーカーとしての可能性を探る。Bevacizumab 治療患者における分泌蛋白CYR61 と、MGMT、IDH1 などとの予後との関連性を調べる。
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