研究課題
1)神経膠腫における分子生物学的分類と個別化治療の確立:膠芽腫長期生存には、若年、術前KPS、腫瘍が脳室壁から離れていること、19q lossが関連していることを報告した。ロゼット形成性グリア神経細胞腫瘍が1つのクローンから発生し異なる分化を示す2成分からなる腫瘍であり、また毛様細胞性星細胞腫とは異なる遺伝学的背景を持つことを示した。2)化学療法反応性神経膠腫に対する術前化学療法(neoadjuvant strategy)の有用性検証:初回手術が不完全摘出(生検あるいは部分摘出)であった場合、1p/19q共欠失を持つ腫瘍に対しては、術後化学療法・腫瘍縮小後にsecond surgeryの方針を継続し、現時点で17例で腫瘍縮小後のsecond surgeryが行われた。3)画像所見に基づく術前分子診断による計画的術前化学療法の有用性検証:倫理申請準備中。4)1p/19q共欠失などを予測する画像所見の確認:日常的なMRI, CTにおける画像所見に基づく1p/19q共欠失予測スコアシステム、MGMTプロモーターメチル化予測システムを構築、国際誌で採択された。5)化学療法による腫瘍縮小後に摘出された腫瘍における組織学的検索:化学療法による縮小後に摘出された腫瘍と化学療法前の腫瘍を組織学的に比較、またがん幹細胞の分布について検索し、論文準備中である。6)化学療法後標本における遺伝子変異の検討:未。7)1p/19q共欠失を持つ腫瘍における予後因子の検討:1p/19q共欠失を持つ神経膠腫では、従来神経膠腫で言われている予後因子の多くは生命予後とは関連せず、組織学的グレードと染色体19p gainが予後因子であることを国際誌で報告した。8)低悪性度神経膠腫における予後因子の検討:Grade 2, 3神経膠腫において形態学的な乏突起膠腫の特徴の、遺伝学的、臨床的意義を検討、論文準備中である。
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