• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

皮質応答の光学的測定と視床刺激の組み合わせによる迷走神経内臓感覚上行路の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K10363
研究機関島根大学

研究代表者

伊藤 眞一  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (10145295)

研究分担者 河合 美菜子  島根大学, 医学部, 助教 (50710109) [辞退]
濱 徳行  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (60422010)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード皮質活動 / 光学的記録 / 迷走神経 / 視床中継核
研究実績の概要

本研究は、大脳皮質に2カ所存在する内臓感覚野について、それぞれの視床中継核を生理学的に同定しようとするものである。1.解剖学的に示唆されている視床部位で迷走神経刺激による応答を記録し、2.その部位の電気刺激が内臓感覚皮質に限局した応答を誘発することを確認する、という方策を採用する。皮質応答記録を手早くかつ確実なものにするため、3.広域多チャネル光学記録システムを導入する。
光学的記録法による内臓感覚皮質の同定:当該皮質は側頭部に位置するため、通常の脳定位固定装置は使用できず、専用のラット頭部保定器具を設計・製作した。迷走神経刺激に対する応答を実際に始めてみると、事前には重視していなかった光学的記録特有の性質が問題となった。末梢刺激に対する皮質応答は電気生理学では特定の部位に限局して現れるが、電位感受性色素を用いての光学的記録では一点に発した応答が全皮質に拡延する。迷走神経刺激に対する応答でも同様のことが起こり、単純に応答の有無に基づいて内臓感覚皮質の部位を特定することは不可能であった。対応策として、応答の等時線を描き、その中心点として二つの内臓感覚皮質を浮かび上がらせる方法を開発したが、手間がかかるうえ常に良い結果が得られるわけではない。皮質興奮の水平方向の伝播を選択的に抑制できれば、初発部位に応答を限局できるはずで、最終年度はその検討が中心となった。
視床の応答:解剖学的に示唆されている二箇所で迷走神経電気刺激に対する応答が得られた。様々な部位で様々な応答があるが、短潜時の応答がこの二箇所に集中しており、中継核としての応答と見なされる。現在、視床体性感覚中継核の対部位再現との位置関係を詳しく調べている。これは視床刺激の際、可及的少ない回数の電極刺入で速やかに当該部位をヒットする上で重要な手がかりを与えるものである。
視床刺激による皮質応答の検索は始まったばかりである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Optical study of interactions among propagation waves of neural excitation in the rat somatosensory cortex evoked by forelimb and hindlimb stimuli.2018

    • 著者名/発表者名
      Hama, Kawai, Ito, Hirota
    • 雑誌名

      journal of neurophysiology

      巻: 119 ページ: 1934-1946

    • DOI

      10.1152/jn.00904.2017

    • 査読あり
  • [学会発表] Thalamic sites projecting to the vagal-somatic convergent region in the insular and sensorimotor cortex in rats2018

    • 著者名/発表者名
      Ito
    • 学会等名
      日本神経科学学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi