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2016 年度 実施状況報告書

実験的脳梗塞に対する骨髄幹細胞移植によって誘導される神経可塑性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K10365
研究機関札幌医科大学

研究代表者

長濱 宏史  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20725676)

研究分担者 鈴木 淳平  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (00572596)
佐々木 祐典  札幌医科大学, 医学部, 講師 (20538136)
中崎 公仁  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70722461)
鰐渕 昌彦  札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30343388)
三上 毅  札幌医科大学, 医学部, 講師 (30372816)
小野寺 理恵  札幌医科大学, 医学部, 講師 (60393328)
浪岡 隆洋  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70748996)
浪岡 愛  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60748995)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード骨髄間葉系幹細胞 / diffusion tensor imaging / tractography
研究実績の概要

我々はこれまで、実験的ラット脳梗塞モデル(中大脳動脈閉塞:MCAO)へ骨髄間葉系幹細胞を静脈内投与すると、治療効果が得られることを報告してきた。骨髄間葉系幹細胞移植により運動・感覚機能が回復する過程における脳の可塑性の変化を、MCAOモデル作成 6 時間後に経静脈的に骨髄間葉系幹細胞を移植後、対側前肢を刺激して、動物実験用MRI装置(7T)によるfunctional MRIで大脳皮質の活動を測定したところ、骨髄間葉系幹細胞移植群では、病側皮質における活動性の増加と運動機能の回復があり、さらに運動機能の著しい改善を示した群では、健側を含む両側の皮質の活動性の上昇があった。このメカニズムは、ラット脳梗塞モデルに対して骨髄間葉系幹細胞を移植した後に、脳の可塑性が変化することによって神経機能の回復に寄与した可能性があると考えられた。
本研究では、骨髄間葉系幹細胞移植によって生じる可塑性の変化のメカニズムを解明することを目的に、骨髄間葉系幹細胞を経静脈的に投与した後に生じるこれらの脳の可塑性の変化を動物用MRIによる、ex-vivo diffusion tensor imaging (exDTI)などを用いて評価する。exDTIは、高精細な神経軸索イメージングが可能である。
これまでに我々は、本研究目的に即したMRIイメージングプロトコルの確立を行った。なかでも、exDTIによりtractgraphyを用いて、脳内の神経線維ネットワークの描出を試み、細胞移植がもたらす神経可塑性の解析を行っている。
さらに現在は、exDTIから得られるさまざまな定量値を多角的に解析し、神経可塑性の変化の評価を行っている。また、exDTIで描出される脳内の神経線維ネットワークについては、神経トレーサーによる神経解剖学的解析手法による評価を加えることで、画像診断学的に描出される神経線維ネットワークの妥当性を評価している。
以上のように、補助金は補助条件に従って、有効に使用されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画のとおり、ラット中大脳動脈閉塞モデルにおける骨髄間葉系幹細胞移植後のexDTIによるデータを取得し、神経可塑性の評価・解析を画像診断学的に行っている。並行して、神経トレーサーによって神経解剖学的な解析を行っており、画像診断学的解析の妥当性を評価している。

今後の研究の推進方策

実験的ラット脳梗塞に対する骨髄間葉系幹細胞移植による治療効果を行動学的、画像診断学的、神経解剖学的解析の継続を行う予定である。さらに、生化学的、分子生物学的解析を行うことで、総合的に研究目標の達成を促進できると考える。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗にあわせ、効果的に運用するため。

次年度使用額の使用計画

本研究計画が順調に経過した場合、試薬代、キット代 などの消耗品に使用する予定である

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公開日: 2018-01-16  

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