研究課題/領域番号 |
15K10368
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
内山 智之 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70345015)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / 自律神経機能 / 脳深部刺激療法 |
研究実績の概要 |
本年度は、視床下核脳深部刺激療法(STN-DBS)の自律神経系および自律神経系に関連する各種機能、QOLに対する影響と効果を明らかにする。また淡蒼球内節刺脳深部刺激療法(GPi-DBS)においても同様のことを明らかにすることを目的に、脳深部刺激療法(DBS)を行うPD患者を対象に、術前と術後短期(3ヶ月)における自律神経機能または自律神経障害を観察し、DBS導入前後の短期的変化について検討した。また一部の症例においては、術後の患者を対象に、各種の自律神経機能を、刺激のONとOFF時で観察し、術前のlevodopaテスト前後の変化との比較や刺激自体の影響・効果について検討した。併行して、自律神経系に関連する各種機能とその変化および患者・関係者のQOLの変化を観察し、自律神経系の変化との関連について検討した。自律神経機能の評価としては、排尿機能検査、排尿日誌、胃排泄能検査、大腸通過時間測定、胃電図、ヘッドアップチルト試験、24時間血圧測定、ホルター心電図、血圧脈波検査、シルマーテスト、ガムテスト、発汗検査、皮膚血流測定、臭覚検査、アプノモニター、睡眠時ポリソノグラフなどを行ったほか、並行して各種の質問票(PDQ-39、自律神経症状質問表、Scopa-Auto、Non-Motor Symptoms Questionnaire(NMSQ)、PDSS/ESS、Beckうつ評価尺度 (BDI)、Fear Q、Barratt Impulsiveness Score-11 (BIS-11)、Parkinson Fatigue Scale、Apathy scale、介護者スケール、介護者用前頭葉行動質問表など)、神経心理学的、神経生理学的、神経放射線学的検査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
脳深部刺激療法を受ける方の研究協力がほぼ全例で得られており、順調に症例を重ねることができているため
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今後の研究の推進方策 |
今後もDBSを行うPD患者および術後のPD患者を対象にした検討を継続して行う。そのなかDBSを行うPD患者を対象に、術後短期だけでなく、術後長期(1年、3年、以後2年毎)において自律神経系および自律神経系に関連する各種機能、QOLなど観察し、術前の状態と比較検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究資材の購入費が実際の購入費よりも低かった。また旅費も今年度は支出を抑えることができたため。
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次年度使用額の使用計画 |
引き続き、研究を遂行させるために必要な経費および旅費などに使用する予定である。
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