研究課題
手術前にあらかじめ得られた画像から作成したコンピューターグラフィックスをコンピュータディスプレー上ではなく直接頭皮上に投影するプロジェクションマッピングを行うべく、前年度までは画像処理および投影の環境を整え、3Dプリンタで作成した頭部モデルを使用して誤差検証作業を行った。その後、頭髪が存在する環境では投影の精度が低下することが判明した。並行して頭髪の影響を受けない、スマートグラス(メガネ型ウェアラブル端末)上に描出する作業も行い機械的誤差は3.1±1.9mmと許容範囲であり、2例の臨床例でも投影の誤差は2.1±1.1mmであった。頭髪の存在が投影を妨げるという想定外の状況により使用する手法について、当初の予定からは変更を余儀なくされたため、研究期間についても当初の3年間から4年間に延長した。頭髪や、手術時の麻酔に使用する挿管チューブ等を装着した状態でのマッチングを行い、平均誤差:1.94mm、標準偏差:0.37mmとの結果を得た。ただし、限定的な環境であるため、様々な状況に対応させると精度低下は否めない結果であった。その解決策の一つとして、頭部の位置を検出する何らかのマーカーの設置によって安定性が向上することが期待されると考え、これについても検討を行った。しかしこの場合でも、マーカーを位置・角度共に正確に取り付けるのがネックになることが予想され、引き続き検討を行うこととして研究期間内を終えた。
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