研究課題
これまでGSHの選択測定のためのエディティング法を改良してきたが、7Tの利用が可能になり、高い信号雑音比でデータが得られた。高い信号雑音比は化学シフト画像法の適用に欠くことができない。高磁場ではピークの化学シフトごとの領域選択の空間的なずれが問題となり、化学シフト画像法はこれを解決する方法である。現在進められている圧縮センシング法を適応できればMRI装置で実現できる唯一の優れた代謝物計測法となる。化学シフト画像法で良好なデータを得るために欠くことのできない空間的な磁場の均一性調整については、3D位相画像による観測で低次の磁場の不均一断面を確認し、頭頂葉から後頭葉にかけた断面を選択してシム調整を行うことで、良好な化学シフト画像を得ることができた。さらに、高次のシム調整を行うことで断面内で良好なスペクトルの計測が可能となった。選択領域のプロファイルをシャープするためにアディアバティックパルスを用いたsemi-laserを用いた場合においても、1.3ppm離れたコリンとN-アセチルアスパラギン酸の信号は6-10mm程度の空間的ずれがあることがわかった。今後、各ボクセルごとのスペクトルをLCModelにて解析し、各ボクセルに含まれるGSH濃度を算出することで、GSHの脳内マップを得ることができると期待された。
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すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)