研究課題/領域番号 |
15K10390
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
出村 諭 金沢大学, 大学病院, 講師 (00348228)
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研究分担者 |
田原 大輔 龍谷大学, 理工学部, 講師 (20447907)
村上 英樹 金沢大学, 医学系, 准教授 (70334779)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 骨粗鬆症性椎体骨折 / 有限要素解析 / 力学実験 / 隣接椎体骨折 / semi-rigid fixation |
研究実績の概要 |
骨粗鬆症性椎体骨折に対して動的な脊椎固定を行った場合の力学的有用性について、脊椎CTデータを用いた有限要素解析(FEM)と模擬骨を用いた力学実験を行い検討した。 有限要素モデルは、骨密度0.773g/cm2、YAM値69%の第10胸椎から第2腰椎のCTデータを使用した。このモデルに対して、第12胸椎に楔状形状の圧迫骨折部分を作成した。 椎弓根スクリュー及び脊椎ロッドはチタン合金と同様の剛性に設定したが、ロッド中央部において、任意の剛性を設定可能なモデルを作成した。その後3つのヤング率を変化させたモデル(a、b、c)にて検討した。モデルaはチタン合金と同様の剛性とし、モデル cは、最も合成の剛性の低い値、モデルbはその中間の値に設定した。以上の3つを用いて第2腰椎下縁を完全拘束し、第10胸椎上縁から5mmの強制変異を加えて解析した。 その結果、第11胸椎と第1腰椎における椎弓根スクリュー周囲のせん断応力は、剛性の低下とともに低下した。一方、下位隣接椎体の第2腰椎では、 ロッド剛性の低下に伴い、椎体前側方にかけての皮質骨部分、および周辺の海綿骨部分で小さなひずみ値を示した。 以上の結果から、剛性を低く設定した動的脊椎固定はFEM上、スクリューの緩みや隣接椎体骨折を軽減する可能性があり、今後至適な剛性値の検討が必要と思われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3次元有限要素モデルは、筋骨格筋シミュレーションシステムを用いて脊柱周囲の主要な筋肉をモデルに組み込んで解析を行うまでは到達出来なかったが、動的固定を仮定した複数椎体に及ぶFEM解析を行うことが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は模擬骨を用いた力学試験を行い、実際に動的固定として臨床で用いられているsemi-rigid rodを用いた評価が行う予定である。また引き続き、有限要素解析に用いるサンプルCTデータを追加し、再現性の評価や至適な剛性値の検討を行う予定である。
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