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2017 年度 実績報告書

優れた骨結合能を有する高分子ポリマー脊椎インプラントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K10404
研究機関京都大学

研究代表者

大槻 文悟  京都大学, 医学研究科, 助教 (30646766)

研究分担者 藤林 俊介  京都大学, 医学研究科, 特定教授 (30362502)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード酸化チタンコーティング / PEEK / 椎体間ケージ / ビーグル犬 / 頚椎前方固定
研究実績の概要

ビーグル犬を用いた頚椎前方固定モデルの予備実験を行い、手術方法や評価方法を確立した。その後、コーティングインプラント(Sol-gel法)と未処理インプラントをランダムにC3/4, C5/6に割付け、ビーグル犬に埋入した(n = 5)。手術後3ヶ月後に、評価を行った。まずmicro-CTを用いたインプラントと骨との癒合に関しては未処理群が癒合率0%であったのに対し、コーティング処理群では60%で骨癒合を認めた。実際に組織とインプラト間に応力を加えてその固定性を確認したところ、未処理群では癒合率0%であったが、コーティング処理群では40%で癒合と判定できた。続いて、組織学的評価をおこなった。未処理群ではPEEKと骨との結合率が3.2%であったのに対し、コーティング処理群では32.6%の骨結合率を示した。
これまでの実験から日本白色家兎で応力のかからない部位(脛骨)での骨結合能に関して、コーティング処理の優位性は示されていたが、本年度の研究から、応力がかかる部位でも優位性があり、さらにビーグル犬という比較的大きな哺乳類でもその効果があることが示されたことにより、本コーティング処理法がヒトでの臨床応用が十分実用化される可能性が示唆された。特に犬の椎体間固定は固定を得ることが困難であることが知られており、本研究で用いた処理方法の優位性が示された結果となった。
本研究はPLoS Oneに投稿し、受理された (Shimizu T, et al. In vivo experimental study of anterior cervical fusion using bioactive polyetheretherketone in a canine model. PLos One 2017 Sep 8;12(9))

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] In vivo experimental study of anterior cervical fusion using bioactive polyetheretherketone in a canine model.2017

    • 著者名/発表者名
      Shimizu T, Fujibayashi S, Yamaguchi S, Otsuki B, Okuzu Y, Matsushita T, Kokubo T, Matsuda S.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 12 ページ: eCollection

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0184495

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Sol-gel法でTiO2コーティングしたPEEKのイヌ頸椎前方固定モデルにおける生体活性評価2017

    • 著者名/発表者名
      清水孝彬、藤林俊介、山口誠二、大槻文悟、松下富春、小久保正、松田秀一
    • 学会等名
      第46回日本脊椎脊髄病学会学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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