椎弓根スクリューは最も多用されている脊椎用インプラントである。しかし、安全に挿入可能なスクリュー径は明らかないされていない。本研究では、ブタ脊椎を用いてスクリュー刺入時の椎弓根拡大率と力学的強度の関係について調べた。若年ならび成体の凍結ブタ椎体に6.5mmから14.5mmまで1mmずつ段階的にタップを行った。各径ごとにCTを撮影して骨折の有無を確認するとともに、椎弓根拡大率を算出した。また、スクリューを刺入した椎体を治具に固定し力学試験を実施した。その結果、目視可能な骨折を生じない限り、椎弓根は力学的強度を維持したまま、若年で1.25±0.19倍、成体で1.17±0.19倍拡大可能であった。
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