研究課題/領域番号 |
15K10412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
大谷 晃司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50285029)
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研究分担者 |
関口 美穂 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00381400)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 脊椎脊髄病学 / 頚椎 / 腰椎 / 頚部脊髄症 / 腰部脊柱管狭窄症 / MRI / 経時的変化 |
研究成果の概要 |
脊椎退行性疾患の長期経過観察における症状発現に関する因子について検討した。少なくとも、腰椎部における画像上の圧迫所見は、長期経過観察においても必ずしも症状の発現に関与しているという証拠を見いだすことはできなかった。また、頚椎の退行性変化出現について、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満度、および喫煙の直接的な影響も見いだすことはできなかった。脊椎退行性疾患の症状発現には、解剖学的な変化に加えて、様々な因子が関与してることが推察される。
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自由記述の分野 |
医歯薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頚椎症性脊髄症や腰部脊柱管狭窄症では、脊椎の加齢性変化による神経圧迫がその原因とされているが、画像上、神経圧迫が存在していても、必ずしも症状を呈する訳ではない。腰椎の場合、神経圧迫が存在していても、10年という経過で必ずしも全例が症状を発現するするわけでないことが明らかになった。また、頚椎の加齢性変化に対しては、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満度、あるいは喫煙が直接の影響を与えているとは言えなかった。これらの意味するところは、症状発現の因子を見いだすことができれば、加齢性の変化自体は予防できなくても、頚椎症性脊髄症や腰部脊柱管狭窄症の発症を抑制する可能性を示唆している知見と言える。
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