インプラント感染症に対する生体反応機構には未だ不明な点が多い。生体反応機構の解明により感染症の発生や病態の進行を抑制することで、人工関節の長期成績が向上すると期待されている。本研究では種々の炎症病態に深く関与する自然免疫系受容体、特にマクロファージに発現するToll様受容体(Toll-like receptor: TLR)とNod 様受容体(Nod-like receptor: NLR)に着目し、感染性人工関節周囲組織におけるマクロファージサブタイプ分類とそれらにおける自然免疫系受容体、その関連分子の組織局在と機能解析を行い、人工関節インプラント感染症における生体反応機構を解明した。
|