ビーグル犬18頭の計29股関節に対して酸化チタン含有骨セメントもしくは市販のPMMA骨セメントを用いて人工股関節置換術を行い、1,3,6,12か月で屠殺して、臼蓋側の骨-セメント界面の接触率(affinity index)を用いた骨伝導能の評価および、大腿骨側でのpush out testによる骨結合能の評価を行った。酸化チタン含有骨セメントは、市販の骨セメントと比較して、いずれの期間においても高い骨伝導能と骨結合能を示し、組織学的にも骨と直接接触する像が観察され、臨床応用に向けたその有用性が示された。
|