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2017 年度 実績報告書

p21発現制御による変形性関節症に対する治療への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 15K10471
研究機関神戸大学

研究代表者

西山 隆之  神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (10379373)

研究分担者 林 申也  神戸大学, 医学部附属病院, その他 (20437487)
神崎 至幸  神戸大学, 医学部附属病院, その他 (30514632)
橋本 慎吾  神戸大学, 医学部附属病院, その他 (20457089)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードp21 / 軟骨 / 変形性関節症
研究実績の概要

10週齢でp21ノックアウトマウス(KO)と野生型マウスにDMM手術を行い、手術後1週と8週で屠殺し膝関節を摘出、パラフィン包埋し、H-E、サフラニンO染色及び、各種免疫染色を行った。また、IKKの特異的な阻害薬であるBMS-345541で阻害実験を行った。
H-E染色で滑膜炎を評価したところ術後1週、8週ともにp21欠損マウスで強い滑膜炎像を認めた。Saf-O染色はOARSI scoreで評価し、術後8週のp21欠損マウスにおいてより進行した軟骨変性を認めた。micro-CTではBone Surface density(BS/TV)、Trabecular Separation(Tb.Sp)がp21欠損マウスで有意に高値であり、Trabecular Thickness(Tb.Th)、軟骨下骨厚はp21欠損マウスが有意に低値であった。ELISAの結果、IL-1βはcontrolを除く各time pointでp21欠損マウスが有意に高い値を示した。
滑膜はF4/80、IL-1β、p-IKK α/βの、軟骨はIL-1β、p-IKK、MMP-3、MMP-13の免疫染色を行った。滑膜のF4/80染色についてはF4/80 scoreを用いて評価し、軟骨のIL-1β、p-IKK α/β、MMP-3、MMP-13については陽性細胞率を計測したところ、いずれもp21欠損マウスで強い染色性を認めた。
本研究の結果、DMM surgeryによって生じた変形性膝関節症変化は、p21欠損マウスで進行しており、炎症が全身的にも局所的にもp21欠損マウスで増悪していた。その機序としてはマクロファージの浸潤、軟骨基質分解酵素の発現の増加、IL-1βによるNF-κBの経路の活性化が影響を及ぼしていると考えらえた。p21は炎症や変形性関節症に抗する重要な役割を持つと考えられる。

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公開日: 2018-12-17  

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