大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折(SIF)の予後規定因子について、若年発生例について検討を行った。 特に20歳代~30歳代の若年発生例については、圧潰が進行し、免荷などの保存療法が無効な症例については、外科的治療が必要となる。その際、年齢が若年であるため、人工関節置換術は避けるべきであり、可能な限り関節温存術を行うことが望ましい。今回の検討で、大腿骨頭前方回転骨切り術は、本骨折に対する外科的治療としても極めて有効な術式であることが、臨床的および骨シンチを用いた検討により明らかになった。本骨折は、大腿骨頭の前上方に好発することがあるため、特に若年者に対する関節温存術の有効性が実証された。また、従来の適応であった骨壊死よりも、修復反応も早期に起こることが判明した。
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