フリーラジカル消去薬であるエダラボンの脊髄損傷に対する効果について研究した。エダラボンを加重30分前、同時、10分後に投与開始する群を作成し3 mg/kg/hで静注した。中等量エダラボン加重30分前投与群は、生食群と比較して有意に脊髄運動誘発電位の振幅が回復した。脊髄損傷後の脂質過酸化におけるエダラボンの効果を調べた結果、脊髄におけるmalonyldialdehydeは中等量エダラボン群が生食群と比較して有意に低値を示した。さらに、生食群と比較して有意に中等量および高用量エダラボン群で、脊髄損傷後の運動機能回復が認められた。本研究によって、エダラボンは神経保護作用を有することが示唆された。
|