研究課題/領域番号 |
15K10511
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
瀬戸 倫義 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (10335177)
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研究分担者 |
加藤 稔 立命館大学, 生命科学部, 教授 (00241258)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | bupivacaine / enantiomer / KcsA(E71A) / single channel |
研究実績の概要 |
平面膜法によるKcsA単チャネルの計測の再現性条件を試行錯誤し、探索した。その結果、薄膜化速度を遅くすることで脂質膜の寿命をのばし、解析に十分な開閉事象を得ることができることが分かった。薄膜化速度は、隔壁の脱脂、溶液・脂質の異物除去、隔壁のプレコーティング、隔壁穴の形、隔壁穴の円滑さ、エッジの性状によって決まることがわかった。また、チャネル融合で多チャンネルが平面膜に取り込まれ、KcsA-KcsAの会合によってモードが変化するのではないかと考えられる。単チャネルの膜融合になるように、十分に薄いチャネル濃度での膜融合が必要だとわかった。またKcsA-KcsAの会合を抑制する物質を探索する方向も必要かと考えられる。 計算ワークステーションの整備をさらに進めた。3D表示のためのグラフィックカードを導入し、それにともない電源強化を行った。ソフトウエアMOE2018.0101の更新、計算ライセンスの更新をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
膜寿命が短く、測定時間がとれない。チャネル濃度が高く単チャネルがえれない。 建物改修工事により平成29年2月-平成30年3月まで実験室が使えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
再構成膜ひ薄化速度を低下させ、膜寿命を延長し試料の安定化をはかる。 再構成膜へのチャネル融合の際、チャネル会合を避けるためにチャネル濃度をさげる。 再構成膜成分にチャネル会合を避ける物質を添加する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験室が事実上使用できなかったことで、居室における計算機実験に重点を置いた。ひきつづきワークステーション強化を継続し、測定実験を再開する。
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