研究課題
基盤研究(C)
若年雄性Sprague-Dawleyラットにデスフルラン(0.7および1.2 MAC)で2時間麻酔した場合,1.2 MAC群で,対照群と比較し,曝露1日目に海馬依存性文脈的記憶学習の障害を認めたのに対し,0.7 MACでは認めなかった.また曝露後3日目おおよび7日目には学習障害を認めなかった.曝露1日目に1.2 MAC群では対照群と比較し,海馬LTPも抑制され,IA刺激によるGluR1発現も抑制されていた.以上より,若年成体ラットに比較的濃度の高いデスフルラン曝露をすると,AMPA受容体のtrafficking が阻害され,曝露1日後に可逆的な記憶学習障害を生じることを認めた.
麻酔科学