三環系抗うつ薬中毒の心毒性に対する脂肪乳剤投与の有効性をアルカリ化療法という既存の治療法と比較検討した。本研究はin vivoモデルを用いた研究と摘出心を用いたランゲンドルフ灌流実験に加えて心筋細胞のNa+チャネル記録をパッチクランプ法で行い両療法の効果比較し機序解明に繋げることが目的として実施した。三環系抗うつ薬としてアミトリプチリンを用いた。(1)in vivoモデルでの検討(2)摘出心を用いた灌流実験(3)単離心筋細胞Na+チャネル記録による検討 3系統全て実験系においてアミトリプチリンによる抑制作用に対して脂肪乳剤はアルカリ化溶液よりも強い回復効果を示した。
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