研究課題/領域番号 |
15K10520
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中島 崇行 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (30333644)
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研究分担者 |
竹中 重雄 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (10280067)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 脳虚血 / 虚血耐性 / 海馬神経細胞 / アコニターゼ / アルドラーゼ |
研究実績の概要 |
虚血耐性は、傷害を及ぼさない程度の弱い虚血を前もって受けた脳がその後、強い虚血を受けると、その強い虚血に対して抵抗性を示す現象である。本申請者は、虚血性神経細胞死予防のための新たな創薬標的の解明に向けた基礎研究として、「海馬が虚血耐性を獲得するための分子基盤の解明」を行っている。その成果として、弱い虚血負荷後、海馬での解糖系酵素のアルドラーゼAとTCA回路酵素のアコニターゼ2の発現量が変化することをプロテオーム解析法により確認した。本研究ではこの2つのタンパク質の発現量変化に注目し、in vitroでの遺伝子導入実験により、「アルドラーゼAとアコニターゼ2は虚血から神経を保護するキータンパク質か?」を調べることを目的とする。平成27年度はアルドラーゼAおよびアコニターゼ2のそれぞれのタンパク質の発現量を単独で変化させた場合の神経細胞の虚血に対する抵抗性について調べることを計画した。これまで、本申請者はラット胎仔から採取した海馬神経細胞の培養を行い、培養神経細胞におけるin vitro虚血、すなわち、培養液中のグルコースおよび酸素除去下での細胞培養の条件検討を行ってきた。細胞死の評価として、培養液中からの乳酸脱水素酵素の遊離(LDH releaseアッセイ)および細胞内ミトコンドリア活性(MTTアッセイ)の測定を行ったところ、2時間のin vitro虚血を行うと、翌日には40%程度の細胞が死滅するに至った。さらに、siRNAによりアコニターゼの発現量を減少させた場合の虚血に対する抵抗性の変化について解析を行っている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
海馬神経細胞の培養手技の取得に時間がかかってしまったことが理由として挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
培養神経細胞内でアコニターゼ発現量を適度に減少させるためのsiRNA投与の最適条件を検討した後、siRNAによるアコニターゼ発現量の減少を行った場合の神経細胞の虚血に対する抵抗性の変化について解析を行っていく。
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