転写因子NFkBは、免疫応答や炎症、細胞増殖、細胞生存、癌化等の制御において中心的な役割を担う。本研究では、NFkBを介する炎症応答において細胞内二次メッセンジャ代謝酵素ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)が果たす役割を解析した。その結果、ζ型DGKノックアウト細胞をTNF-α刺激すると、1)NFkB p65サブユニットは迅速に細胞質から核内に移行する、2)p65のリン酸化が増加する、3)NFkB転写活性が亢進する、ことを明らかにした。これらの結果は、DGKζはNFkB経路に抑制的に働き、DGKζの発現減少により炎症応答が促進する可能性を示唆する。
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