研究成果の概要 |
術後認知機能障害 (POCD) は, 手術・麻酔を契機に生じる認知障害である。本研究課題では, POCDの発症機序および, 術前認知・運動介入の予防効果について高齢ラット開腹手術モデルを用いて検討した。その結果, 1) 海馬ミクログリアの炎症反応性は加齢に伴い亢進すること, 2) 認知・運動介入は海馬ミクログリアの加齢性変化を改善できること, 3) 2週間の前認知・運動介入により術後脳内神経炎症反応および関連するPOCDが予防できること, が明らかとなった。術前身体・認知活動介入は, 非薬物介入であり, 臨床への応用性が高いと考えられる。
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