| 研究課題/領域番号 |
15K10544
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| 研究機関 | 杏林大学 |
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研究代表者 |
森山 潔 杏林大学, 医学部, 准教授 (10296717)
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| 研究分担者 |
萬 知子 杏林大学, 医学部, 教授 (40210801)
本保 晃 杏林大学, 医学部, 助教 (10625578)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 高機能患者シミュレータ / 経鼻高流量酸素療法 / 呼吸負荷軽減作用 |
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| 研究実績の概要 |
【背景】経鼻高流量酸素療法(High-flow nasal cannula therapy: HFNC)は、30L/分以上の高流量・高濃度酸素を経鼻で供給できるシステムである。HFNCは、死腔の洗い流しによりCO2の再呼吸を減らし、呼吸負荷の軽減が期待されるが、生体での検証は難しい。本研究では、高機能患者シミュレータ(Human Patient Simulator : HPS)及び臨床データを用いて、HFNCのCO2洗い流し効果が呼吸へ与える影響について調べた。更に当院でのHFNCの呼吸不全終末期における使用実態を調査した。
【方法及び結果】我々はまずHPSを用いた研究で、HFNCがCO2洗い流し効果により、呼吸負荷軽減作用を発揮することを明らかにした。引き続き行った急性呼吸不全患者を対象とした後ろ向き観察研究において、HFNCが重症患者に於いて明らかな酸素化の改善をもたらさないにもかかわらず、呼吸仕事量を軽減し、呼吸数減少をもたらすことを明らかにした。更に急性呼吸不全終末期にHFNC導入した患者では80%で、HFNCが事実上最終酸素療法に位置付けられており、またHFNCの使用期間も、2週間程度と比較的長い期間使用され、人生の最終段階の苦痛軽減に寄与していることを明らかにした。
【考察】上記の結果は、HPSから得られる酸素療法の効果に関するデータが、臨床における重症呼吸不全患者の病態解明に有用であることを表している。現在シミュレーターから得られた知見と臨床データから得られた知見を統合し、学術論文を投稿段階である。
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