本研究では酸化ストレスモデルとしてDアミノ酸酸化酵素欠損マウスを用いて解析した。(1) Dアミノ酸酸化酵素欠損マウスは野生型マウスに比べて有意に血中の酸化程度が低いこと、(2)酸化ストレスとして頭頸部への放射線照射(x線: 7Gy/fraction, 5日照射)した場合Dアミノ酸酸化酵素欠損マウスは野生型に比べて、組織障害ならびに唾液腺機能障害の程度が有意に低いこと、(3) Dアミノ酸酸化酵素欠損マウスは野生型マウスに比べてY字迷路のスコアが高いこと、などを明らかにした。本結果よりDアミノ酸酸化酵素欠損マウスは中枢(特に脳)での酸化ストレスモデルとして用いることが出来ることが期待された。
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