心臓血管手術では、人工心肺、低体温などの影響で血小板機能障害がおこり、止血凝固系異常が生じて、術中術後の止血に難渋することもあるが、そのメカニズムは不明な点が多い。本研究では、高感度ミトコンドリア酸素呼吸測定装置によりミトコンドリア酸素消費量を測定し、呼吸能を解析した。 予定症例数は30例であったが、除外症例が発生したため、まだ30例に達していない。実施済みの研究結果から、人工心肺開始後に時間経過とともにミトコンドリア呼吸能が低下するが、翌日には回復することが分かった。呼吸能低下の原因としては、Complex1と2が関与する可能性が示唆された。
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