研究課題/領域番号 |
15K10547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
板橋 俊雄 東京医科大学, 医学部, 助教 (00439738)
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研究分担者 |
内野 博之 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60266476)
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研究協力者 |
Elmer Eskil
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 血小板 / ミトコンドリア / 人工心肺 / 呼吸能 |
研究成果の概要 |
心臓血管手術では、人工心肺や低体温などの影響で血小板や白血球機能障害がおこる。本研究では、血小板ミトコンドリアの呼吸機能を時間経過に従い測定し比較検討した。 結果として、人工心肺中は人工心肺前後に比べて血小板ミトコンドリア呼吸鎖のComplex Ⅰ、Complex Ⅲ、Complex Ⅴの機能低下が認められた。また、人工心肺が長時間になるほど血小板ミトコンドリア呼吸鎖複合体の全体に機能低下が認められるが、術後に血小板ミトコンドリア呼吸鎖複合体の機能は回復することが確認された。
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自由記述の分野 |
麻酔科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心臓血管外科手術において、人工心肺による血小板機能障害による出血助長の可能性が想定されているが、その機序は明らかでない。本研究では、人工心肺中の血小板ミトコンドリア呼吸能を測定した。結果として、ミトコンドリア呼吸鎖複合体の機能低下が確認され、ATP産生低下を引き起こし止血能低下に関与する可能性が示唆された。ミトコンドリア呼吸鎖複合体は、各complexは連動して機能するため、どのcomplexが大きく影響しているかは今後も引き続き研究が必要であるが、障害部位が特定され、機能を補う薬剤が発見されれば、人工心肺後の出血を抑えられる可能性がある。
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