研究課題/領域番号 |
15K10548
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
橋本 篤 愛知医科大学, 医学部, 助教 (00378035)
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研究分担者 |
木下 浩之 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70291490)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 消化管筋間神経叢 / イレウス / パッチクランプ |
研究実績の概要 |
消化管筋間神経叢をマウス小腸から剥離し、神経細胞、神経膠細胞を単離、培養した。それらの細胞にパッチクランプした。神経細胞の静止膜電位、活動電位を記録し、デルタオピオイドレセプター刺激薬(DPDPE)投与により神経細胞の自発活動電位発現性が高くなることを確認した。 現在はマウスのイレウスモデルを作成するための麻酔装置、手術器具の準備と、イレウス状態を確認する方法について検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究ではマウスの小腸から神経細胞を単離し培養する必要があるが、腸管内の細菌によるコンタミネーションにより培養が成功しない場合がある。培養液に抗菌薬、抗真菌薬を添加し、神経細胞を効率的に単離するための工夫を行った。パッチクランプの成功率を向上するために微小電極の作成や細胞外液還流装置にも微調整が必要であった。
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今後の研究の推進方策 |
小腸から単離し培養した神経/グリア細胞を使用して、免疫染色により乳酸トランスポーターの発現とそのサブタイプを調べる。その後、培養細胞の免疫染色が陽性となった抗体を使用し、小腸の縦走筋と神経叢の組織を免疫染色し乳酸トランスポーターの消化管神経叢における局在を調べる。また、マウスイレウスモデルを作成し、その消化管運動、神経細胞活動を記録する。PPAR-γ活性化薬のマウス小腸等尺性筋収縮への効果を調べ、それがイレウスモデルの小腸でどのように変化するかを調べる。イレウスモデルの小腸から単離した神経細胞でパッチクランプを行い、同様にPPAR-γ活性化薬の作用による活動電位の変化を記録する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は神経/グリア細胞の免疫染色を行うため、1次抗体、2次抗体等が必要である。マウスイレウスモデルを作成し、神経細胞単離、小腸等尺性収縮実験、パッチクランプを行う予定であり、それに伴い、マウス購入、麻酔・手術に関する消耗品、上記の実験に関連する消耗品の購入が必要である。
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次年度使用額の使用計画 |
免疫染色用の抗体、マウス、麻酔薬、手術用資材などの購入。神経細胞の単離実験、細胞培養、パッチクランプに必要な薬剤、資材などの購入を計画している。
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