研究課題
神経障害性疼痛についてin vivoおよびin vitroでそのメカニズム解明に努めた。in vivo神経障害性疼痛モデルではSNI(Spared Nerve Injury)モデルを作成し、痛覚過敏発症について調査した。術後1日目より機械刺激に対する痛覚閾値が低下し、術後14日目まで痛覚閾値の低下が認められた。免疫組織染色では神経損傷部位に一致して、術後3日目よりIba-1陽性細胞の集積が認められた。in vitro神経障害性疼痛モデルを作成すべく、マウス後根神経節より神経細胞を採取し、培養した。軸索と細胞体を別々のコンパートメントで培養するため、Campenot Chamberを用いて培養した。まずCampenot chamberで培養液の漏れが生じないように塗布するグリースの量、接着方法の検討を重ね、Campenot chamberの接着技術を確立した。その後、Campenot chamberを用い、中央コンパートメントに採取した神経細胞を入れ、培養を開始した。培養液の調整をすることで神経細胞の生存期間が延長し、中央コンパートメント内では神経細胞の軸索延長が認められたが、両側の軸索コンパートメントでは有効な軸索伸長が認められなかった。
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日本臨床麻酔学会誌
巻: 37 ページ: 380