転移性腎細胞癌(mRCC)患者末梢血中の骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)の解析パターンについて検討し、予後予測に有用な因子を検討した。mRCC患者の末梢血好中球および単球の骨髄系細胞抗原をフローサイトメトリーで測定した。また、多形核白血球(PMN)における包括的RNA発現を分析した。その結果、好中球または単球細胞上のCD16、GPI-80、およびLAP-1のMFI(蛍光強度の平均)またはCV(係数変動)が増加しており、骨髄系細胞集団の多様性が増加していた。また、mRNA発現は腎癌患者において健常人との相違を認めた。単球細胞上のGPI-80のMFIは予後予測因子として有用であると考えられた。
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