本研究は、スフェロイドに微小環境が加わった前立腺癌細胞の新組織切片培養で、発現が増強される遺伝子群よりKIF22遺伝子が抽出され,その機能的解析及び診断・治療への応用展開を目的とした。いずれの細胞株においても、細胞成長は抑制され、G2/M期に停止し、またアポトーシスも増加することが認められた。2Dおよびスフェロイド培養において、KIF22遺伝子に対するsiRNA併用による抗癌剤(ドセタキセル)の効果増強を確認することができた。これらの結果により、KIF22遺伝子の前立腺癌への関与および治療への応用の可能性を示すことが出来た。
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