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2018 年度 実績報告書

酸化ストレス防御因子を標的とする抵抗性前立腺癌治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K10601
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

井口 和弘  岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (10295545)

研究分担者 松永 俊之  岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (80306274)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードAKR1C3 / 22Rv1細胞 / フルタミド / ビカルタミド / エンザルタミド
研究実績の概要

前立腺癌の薬剤抵抗性につながる酸化ストレス防御因子を明らかにする目的で、本年度は、標的候補因子として見出しているアルデヒド解毒酵素1C3(AKR1C3)について、その阻害剤による抗がん剤抵抗性克服効果の検証を行った。
フルタミドを長期処理することによって得たフルタミド抵抗性の22Rv1細胞において、ビカルタミドやエンザルタミド、ドセタキセルをそれぞれ作用させた場合、抵抗性を示さない22Rv1細胞での増殖抑制効果に比べて効果減弱が観察された。また、フルタミド抵抗性を示す22Rv1細胞の各種薬剤の増殖抑制効果は、AKR1C3阻害剤であるトルフェナム酸もしくはバッカリン誘導体の存在下において、それらの非存在下に比べ有意な作用増強を示すことを明らかにした。当該結果は、フルタミドに対して抵抗性を獲得した細胞は、他の薬剤においても一定の抵抗性を示すこと、さらに、この薬剤抵抗性はAKR1C3阻害剤により一部克服できることを示している。同様の効果は、ビカルタミドもしくはエンザルタミドを長期処理することによって得た抵抗性22Rv1細胞においても認められた。一方で、これらの抵抗性22Rv1細胞に対するアビラテロンの影響を調べた結果、AKR1C3阻害剤による作用増強を観察することはできなかった。以上の結果より、AKR1C3阻害剤は抗アンドロゲン剤に抵抗性を示した前立腺癌細胞に対し、多岐にわたる抗がん剤の感受性増強を期待できることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大腸がん細胞のイリノテカン耐性化におけるアルドケト還元酵素1C3とABCトランスポーターB1の意義2018

    • 著者名/発表者名
      松永 俊之、奥村 奈央子、井口 和弘、遠藤 智史、五十里 彰
    • 学会等名
      第91回日本生化学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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