研究課題
ヒト膀胱がん組織とマウス化学発がんモデルを用いて、筋層非浸潤性膀胱がんや上皮内癌の発育進展に関連する分子と抗癌剤やBCG膀胱内注入療法に対する治療抵抗性に関連するマーカーを同定した。膀胱がんのがん微小環境においてCXCL1が介在する反応によりTumor-associated macrophages とCancer-associated fibroblastsが腫瘍進展に誘導され関与することを示した。また膀胱がんが産生するcollagen type Ⅳα1とcollagen type ⅩⅢα1が、がんの浸潤ポイントにおいてtumor buddingを誘導することを確認した。BCG膀胱内注入療法では、CD4、CD8、CD56陽性細胞が誘導されるが、CD204、制御性 T 細胞、PD-L1陽性細胞は抑制されず、抗癌剤ではCD56、CD204、Foxp3陽性細胞が抑制されることを明らかにした。一方、BCGはIL1A、ILl2、IL17Aを誘導し、抗癌剤はIL4、IL17Aを誘導するなど、薬剤により誘導する免疫応答が異なることを確認した。がん細胞のミトコンドリア内の鉄代謝異常を解析し、5-aminolevulinic acid、protoporphirin Ⅸ、鉄イオン、活性酸素種、p53、ferrochelatase、heme oxygenase-1、peptide transporter-1、ATP-binding cassete group-2、hydroxymethilbilane synthaseなどの鉄代謝関連物質の動態を解析し、鉄の蓄積が活性酸素種の増加を起こし、発がんや進展に関与することを明らかにした。Ferrochelatase発現低下がヘム合成経路におけるprotoporphirin Ⅸの蓄積に関係すること、p53がミトコンドリア内の鉄代謝関連蛋白を制御する。
すべて 2018 2017
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