われわれは、おもに膀胱と尿道からなる下部尿路の再生医療研究を精力的に進めている。膀胱は、尿をためる(蓄尿)機能と尿を排出する(排尿)機能を有しており、その機能が低下、消失すると患者の生活の質が著しく低下する。また、膀胱機能の低下による難治性の蓄尿、排尿障害に対しては、有効な治療がほとんどない。したがって、機能的な膀胱の再生を可能にするTissue Engineeringを基礎とした再生医療は、有望な新規治療となり得る。 本研究は、バイオ3Dプリンターを利用した細胞構造体の作製を試みた。さらに、放射線照射によって傷害を与えた膀胱に骨髄由来細胞構造体を移植すると機能的な膀胱が再生することを示した。
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