研究課題/領域番号 |
15K10626
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
伊藤 恭典 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (70295608)
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研究分担者 |
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (40264733)
安井 孝周 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (40326153)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (70444966)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 尿路結石 / オステオポンチン / メタボリックシンドローム |
研究実績の概要 |
私たちは、尿路結石はメタボリックシンドロームの発症機序と類似していることを報告してきた。そこで本研究ではそれらの研究を推し進め、尿路結石症予防法の確立をめざし遺伝因子と環境因子の両面から基礎的な横断的研究を行った。 1.遺伝因子からのアプローチ 尿路結石形成において、OPNなどの結石関連物質の相互作用を調べる目的で、結石モデルマウス、OPNノックアウトマウス、OPN上流領域配列組み込みトランスジェニックマウスを用い、結石を形成させて、遺伝因子の探索を行った。OPNの特徴的なアミノ酸配列が、結石形成と成長に関わることが見出され、抗体投与によって形成が抑制されることが確認できた。マウスの亜系統間における結石形成の検討からnicotinamide nucleotide transhydrogenase (Nnt) geneが結石に関連する因子の一つであることを見出した。 2.環境因子からのアプローチ PPARγアゴニスト(thiazolidinedione)を結石モデルラットに腹腔内投与し、adipocytokineの発現変化を伴って結石形成抑制効果をもつことを報告した。メタボリックシンドロームと尿路結石症の関連を検討する目的で、結石形成モデルラットを標準飼料群とHigh Fat Dietを与える高脂肪食群の2群に分けて、8週齢よりシュウ酸前駆物質を投与した。高脂肪食群において尿細管拡張と尿細管細胞管腔側に内張りするような結石形成が多く認めた。標準飼料群ではmicrolithは認めるものの内張りするような所見は認めなかった。メタボリックシンドロームでは酸化ストレスが亢進しており、結石形成しやすいことを明らかにした。
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