研究課題/領域番号 |
15K10629
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中根 明宏 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (70464568)
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研究分担者 |
西尾 英紀 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10621063)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40238134)
丸山 哲史 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50305546)
水野 健太郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70448710)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 再生医療 |
研究実績の概要 |
Pax2 ES細胞を用い、5% CO2、37℃で、培養液はGlasgow MEMに10% FCS、10-4M 2-メルカプトエタノール、non-essential aminoacid、1mM sodium pyruvate、1000U/ml LIF(leukemia inhibitory factor: ESGRO)を加えたもので培養を行った。その後、Pax2 ES細胞をLIFを除いた培養液中でhanging drop法を用い、embryoid body(胚様体:EB)を形成させる。5日後にEBを再度ディッシュに付着させ、分化を進めて、時間の経過とともに細胞塊を回収すると同時に細胞塊の形態変化を観察した。EB自体(0日目)、5日目、10日目に細胞塊を回収した。 さらに、ディッシュに平面培養したES細胞およびEBを0.25%トリプシンEDTA溶液にて回収し、TRISol、クロロホルムにてmRNAを抽出、2-プロパノール、エタノールにて沈殿させ回収した。回収したPax2 ES細胞およびEBにまずはPax2遺伝子が発現しているかどうかをRT-PCR法を用い確認した。Oligo dT primer、SuperScript Ⅲキット、dNTP mixにて逆転写反応を行い、得たcDNAを鋳型にして導入遺伝子のセンスおよびアンチセンスプライマーでPCR反応を行い、増幅DNAバンドの有無を判断した。同様にSYBER greenによる定量PCR法を用い確認した。これにより、FACSを行う際の目的となる遺伝子を確認した。Aquaporin-1が、該当すると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
FACSを行う前の標的となる遺伝子の選定を行っている状態である。この部分で結果を得るために時間を要している状態である。
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今後の研究の推進方策 |
特出される発現遺伝子群、また分化させたときの形態から標的となる腎構成細胞が同定できた場合、特異的な抗原でFACSを行い単一の腎構成細胞や前駆細胞が抽出できるかを検討することを行う予定である。特異的な抗原として、aquaporin-1が候補となっているが、その他、糸球体細胞のマーカーとなるものを同定する必要があると考えられる。Pax2遺伝子の下流となる遺伝子を中心に候補をあげて、RT-PCR法を繰り返すことで、それを同定することが可能であると思われる。FACSを行うことで、問題となるteratomaの形成が避けられ、目的である腎構成細胞のみ分化が可能になると考えられる。
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