常染色体優性多発性嚢胞腎(Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease:ADPKD)は最も多い遺伝性腎疾患である。同一家系内でも末期腎不全に至る年齢が異なり、責任遺伝子以外のmodifier geneが病勢進行に影響すると考えられている。今回の研究では100例に対して全エクソンシークエンスを行い、modifier gene 114遺伝子の影響を検討した。modifier geneの遺伝子変異群ではトルバプタン投与群がコントロール群よりも有意に腎容積増大率が低く、modifier geneの変異はトルバプタン有効性の代理マーカーと考えられた。
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