研究課題
エクアトリン遺伝子欠損(Eqtn-KO)雄マウスの産仔数の低下の原因を解析した。Eqtn-KO雄の性行動、精巣および精巣上体重量、腟栓形成時間、Eqtn-KO精子の形態、子宮-卵管移行部から卵管膨大部への運動能、先体反応は、野生型と差異がなかった。また、Eqtn-KO精子には、Izumo1等のEqtn以外の主な受精関連タンパク質が存在し、先体反応過程のIzumo1の移動や卵からのCD9の受け取りも正常に行われた。しかし、Eqtn-KO雄の腟栓形成5時間後および10時間後の前核形成率の低下、未受精卵とその囲卵腔内の精子数の増加、24時間後の2細胞形成率の減少がみられることから、EqtnはIzumoやCD9とは異なるメカニズムで精子-卵子細胞膜接着に関与していることが推測された。また、受精後も前核形成時までEqtnが卵細胞内に残存すること、Eqtn-KO父親の胎児体重が有意に減少することから、Eqtnは受精後も卵活性を含めた機能を持つことが示唆された。Odf2-KOヘテロ(HT)雄の不妊の原因を解析するために、Odf2-HT精子の中心体関連タンパク質、外側粗大線維および輪の関連タンパク質の量を野生型精子と比較した結果、Odf2-HT精子ではOdf2量が野性型の6割に減少している以外は他のタンパク質量に差異がみられなかった。このことから、Odf2量の減少が原因で男性不妊が起こっていることが判った。計画通りにOdf2-4-mCherry Tgマウスの作製に成功した。これによってOdf2 isoformの局在や機能の違いが解析できることになった。
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