研究課題
1.流産及び妊娠モデルマウスにおける流産率の検討流産マウスとしてCBA/JxDBA/2J、妊娠マウスとしてCBA/JxCBA/J、CBA/JxBALB/Cの組み合わせを用いた。妊娠7~9週のマウスを交尾後約2週間で開腹し、全体の妊娠数(黄体数)と流産したembryo数より各種流産率を産出したところ、それぞれ31.4±5.6%、25.6±2.3%、10.1±2.3%であった。これは既存の報告されている値とほぼ等しい結果となった。2.不育症モデルであるCBA/JxDBA/2J とCuZn-SOD欠損雌マウス(CuZnSOD/J x CuZnSOD/J)の流産子宮を病理学的検討(1)CBA/JxDBA/2J妊娠14.5日目の流産子宮では着床部位周囲にリンパ浸潤と血管床の減少を認めた。(2)CuZn-SOD欠損雌マウス(CuZnSOD/J x CuZnSOD/J)においては、既報の流産率との再現性を認めていない。このため病理学的検討は今後予定している。
3: やや遅れている
既存に我々が報告している流産モデルマウスであるCuZn-SOD欠損雌マウス(CuZnSOD/J x CuZnSOD/J)の流産率の再現性に苦慮しており、流産モデルマウスの再現性の確認中である。そのため、再現性のある流産子宮が得られてないため、特に病理学的解析が遅れている状況である。さらに患者検体を用いた解析に関しては、所属機関の変更により患者検体が得られにくく、解析自体が困難であった。
流産モデルマウス作成プロトコルの再考と再現性の確認を行い、速やかに病理学的解析を行う予定である。またIn situ hybridizationに使用するプローブ作成を行い、病理学的解析に引き続き、流産子宮の局所での炎症性サイトカインの局在を確認する予定である。また、患者検体獲得のために速やかに所属機関における倫理委員会の承諾を得る予定である。一方で、本年度推進予定である流産モデルマウスに対する血管障害評価、流産子宮に対する網羅的遺伝子解析・プロテオーム解析は予定どおり行う。
未使用額の発生は効率的な物品調達を行った結果である。
適宜必要な消耗品等に充てていく。
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