今後の研究の推進方策 |
正常胎盤と異常胎盤のSMIを利用した血流評価において、その違いを定量化する方法を開発する。超音波ドプラ信号を解析し、2次元におけるピクセルや3次元におけるボクセルカウントが可能となれば、より客観的に胎盤機能を評価することが出来ると考えられる。また、母体血と胎児血は混合して表示されるため、より精度の高い評価のためにはそれらを分ける必要がある。それぞれの心拍数の違いなどを用いて分離可能とする方法を発案する。それらのデータの蓄積を行いながら、実際の胎盤早期剥離や前置胎盤の出血例での違いを示すことを目指す。 また、脱落膜の微小な出血によって分泌されうるPAPP-A, hCG, HPL, PP13, endoglin, FLT-1を標的に、それらの血清中蛋白濃度を定量し、上記の画像所見と組み合わせた胎盤早期剥離や前置胎盤の出血の発症予知の可能性についても検討する。絨毛膜下血腫などの胎盤早期剥離が発症している可能性の高い症例をターゲットにデータ収集する。
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