研究実績の概要 |
卵巣がんの細胞株、および幹細胞様性格をもつ卵巣嚢腫瘍細胞株NOY-1,NOY2の細胞株を用いて、5-アミノレブリン酸(5ALA)の光線力学療法(PDT)の有効性をin vitor,in vivo検証。 卵巣細胞株、樹立したパクリタキセル耐性株(NOS1-Tr、NOS2-Tr)とシスプラチン耐性株(NOS1-Pr,NOS2-Pr),及びNOY1,NOY2使用 研究を進めていく中で、最も化学療法に抵抗性のあると言われる明細胞腺癌の株においても、5-ALA-PDTの効果が見られることに着目し、追加の実験を施行。明細胞癌株(ES2・TOV21G・KOC7C・OVTOKO・RMG1・RMG2・OVMANA)で5ALA-PDTの殺細胞効果、5ALA投与後の細胞内の光増感剤のPPIXの蓄積量、およびALAの細胞内への取込みに関わるトランスポーターであるPEPT1、PEPT2、TAUT、GAT2、hPAT1とPpIXの細胞外への排出に関わるトランスポーターのABCG2をreal-time PCRで定量を行った。(結果)5ALA-PDT後に、全ての細胞株でALAの濃度依存性に細胞生存率の減少、およびPpIX蓄積量の増加を認めた。しかし細胞株間でALA-PDTの殺細胞の効果に差があることが確認。トランスポーターの遺伝子発現解析では、ALA-PDTの殺細胞効果が高いRMG1・RMG2・OVMANAではPEPT1の発現が高く、ALA-PDTに抵抗性の細胞株ES2では、ABCG2の発現が高いことが示された。腹膜播種モデルの動物実験では、ALA-PDT群で非施行群と比べ生存期間の延長を認めた。 *NOY-1,NOY2においても同様の結果や、PEPT1,2の発言が高いことは確認されており、現在 NOY1のCD133+細胞のソーティングし、それを用いて同様の研究を行う予定
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