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2017 年度 実績報告書

鼻副鼻腔内反性乳頭腫の診断・再発・悪性化マーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 15K10785
研究機関琉球大学

研究代表者

長谷川 昌宏  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (10347156)

研究分担者 真栄田 裕行  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40264501)
山下 懐  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60569622)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード内反性乳頭腫 / 再発 / 悪性化 / ヒト乳頭腫ウイルス / サロゲートマーカー
研究実績の概要

鼻副鼻腔内反性乳頭腫(IP)は良性腫瘍であるが臨床的に1.治療前診断が困難、2.易再発性(手術切除による再発率:10-20%)、3.悪性転化(扁平上皮癌:SCCへの悪性転化:10%)の3つの問題点がある。本研究「鼻副鼻腔内反性乳頭腫の診断・再発・悪性化マーカーの探索」では3年間の間に下記の結果を得た。IP30例の血中SCCA値(異常値;>1.5ng/ml)の中央値は2.4ng/ml、慢性副鼻腔炎や好酸性副鼻腔炎などの炎症群(以下炎症群とする)57例の中央値は0.9ng/mlでIPの血中SCCA値は有意に高く(p<0.001)、また、IPの血中SCCA値とIPの腫瘍容量にはかなり相関(r=0.522)があり、IPに対する血中SCCA値(異常値;>1.5ng/ml)の感度83.3%、特異度94.7%であることがわかった。IPのHPV陽性率は29.4%であり、炎症群のHPV陽性率6.3%に比較し有意に高く、SCC群は25.0%、IP+SCCは40.0%がHPV陽性であり、SCC、IP+SCCも炎症群に比較してHPV陽性が多いことがわかった。また、HPV陽性のSCC、IP+SCCのウイルス量はHPV陽性のIPに比較して有意に高く、HPVはSCC、IP+SCCではintegrationしていたが、IPにおいてはepisomalであることがわかった。中咽頭癌ではHPV感染の重要なサロゲートマーカーであるp16は、IPではp16陽性率が82.4%、SCCでは12.5%、IP+SCCでは40%、炎症群では0%で過剰発現していた。IPはp16陽性のものが多いが、HPV陽性の有無と関連なくp16陽性を示すことから、IPにおいてp16はHPV感染のサロゲートマーカーとはならないことが判明した。

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公開日: 2018-12-17  

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