研究課題
昨年に引き続き、非飛散期と飛散期に得られたシラカバ花粉症患者の末梢血からリンパ球を分離し、フローサイトメトリ―にて濾胞ヘルパーT (Tfh) 細胞サブセット (Tfh1、Tfh2、Tfh17) 、活性化マーカー (ICOS、PD-1)、制御性B細胞の解析を行った。昨年は花粉暴露によるシラカバ抗原特異的Tfh細胞の変化を検出するため、シラカバ抗原であるBet v1と結合したPE標識シラカバ抗原特異的HLAクラスIIテトラマー(HLA-DRB1:1501)を用いて陽性細胞を同定することに成功したこと、シラカバ花粉飛散期におけるICOS陽性Tfh細胞のT細胞抗原受容体とBet v1抗原との結合を確認できたことを報告した。今年は症例数を増やして同様の検討を行ったところ、シラカバ花粉飛散期にBet v1抗原と結合するT細胞抗原受容体を持つICOS陽性Tfh細胞が患者末梢血中で有意に増加していることを発見した。また、今年度より新たに気管支喘息モデルマウスを用いて検討を行い、吸入による抗原刺激後に末梢血中のICOS陽性Tfh細胞が増加することを確認した。この結果は花粉暴露によるシラカバ花粉症患者での検討と同様の結果であり、今後はこの実験系を用いて、抗原刺激に伴うICOS陽性Tfh細胞の増加を抑える薬物の探索、薬物投与実験を行っていく予定である。将来的にはこのICOS陽性Tfh細胞を標的とした治療薬の開発を目指して研究を進めていきたい。
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