研究課題/領域番号 |
15K10800
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研究機関 | 一般財団法人脳神経疾患研究所 |
研究代表者 |
福本 一郎 一般財団法人脳神経疾患研究所, 耳鼻咽喉科, 医長 (70748764)
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研究分担者 |
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013)
吉川 直子 千葉大学, 医学部附属病院, その他 (50400924)
花澤 豊行 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (90272327)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 頭頸部扁平上皮癌 / 癌抑制型マイクロRNA / 癌遺伝子 |
研究実績の概要 |
頭頸部扁平上皮癌は診断時に頸部リンパ節転移や遠隔転移をきたし、進行癌として発見されることも珍しくはない。そのような進行癌に対して放射線療法・化学療法・手術療法の集学的治療を行っているにも関わらず、予後は非常に悪い。特に肺・骨・肝などに遠隔転移をきたしている症例に対して根治を目指すことは難しいが、その転移メカニズムは十分に解明されていないのが現状である。 近年の癌研究におけるトピックスの一つにnon-coding RNA、つまりタンパクをコードしないRNAの発見が上げられる。これまでの癌研究ではタンパクをコードする遺伝子にのみ研究が盛んであったが、近年タンパクコードされる遺伝子の領域はヒトゲノムにおける2%にとどまり、転写されるがタンパクをコードしない領域が43%を占めることが解明されてきた。申請者らの研究室は、そのタンパクをコードしないRNAの中から、この20塩基程度の一本鎖RNAであるマイクロRNAに注目し研究を行ってきた。 千葉大学医学部付属病院で頭頸部扁平上皮癌に対して手術を行った検体を用いて、頭頸部扁平上皮癌において発現が低下しているマイクロRNAの中から癌抑制的に働くマイクロRNAを同定し、そのマイクロRNAが制御する頭頸部癌転移ネットワークを解明し、その研究結果を複数の英語論文や国内・国際学会で発表してきた。
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