研究成果の概要 |
頭頸部癌基礎研究会の14施設から収集した中咽頭癌stage III / IV 80例を、次世代シーケンサーを用いて分析した。80例中HPV 陽性は56例(70%)、HPV陰性は24例(30%)であった。 HPV 陽性ではPIK3CAが最も多いゲノム変化であり(12例,21.4%)、次にFGFR3(5例,8,9%)、PTEN(4例,7.1%)であった。 HPV陰性では、TP53(11例,45.8%)が最も多い変異であった。 これらの結果は、日本における中咽頭癌のゲノム変化が他の国の遺伝子変異と比べて相違のないことを示した。今後は、HPVの状況によって異なる治療法を考慮する必要があると思われる。
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