研究課題/領域番号 |
15K10839
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田村 寛 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40418760)
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研究分担者 |
黒田 知宏 京都大学, 医学研究科, 教授 (10304156)
加藤 源太 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20571277)
後藤 励 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 准教授 (10411836)
岡本 和也 京都大学, 医学研究科, 講師 (60565018)
浦西 友樹 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (00533738)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | レセプト / サンプリングデータセット / 糖尿病 / 合併症 |
研究実績の概要 |
医療費適正化や個別化医療など複数の側面から重要性が指摘されている医療ビッグデータ解析の中でも、悉皆性の高さから注目度も高いレセプト情報等データベース(NDB)解析を糖尿病合併症に対して実施した。平成25年の10月診療分のNDBサンプリングデータセットを対象として分析を行った。9.72%が降圧剤の処方をされており、その内男性が46.2%、65歳以上が75.5%, 同時に糖尿病治療・脂質異常症治療を受けているものの割合はそれぞれ15.6%, 38.4%であった。4剤以上の併用は3.00%のレセプトで認められ、糖尿病治療中に4剤以上の投与を必要とした者は552人(4.67%)と、糖尿病治療のない群1728/64148人(2.69%)よりも使用頻度が高かった。NDBサンプリングデータセットを用いて、日本における糖尿病に合併する高血圧症に対する診療実態に迫ることができた。レセプトに記載されている病名の取り扱い、レセプトの構成への理解など、今後もレセプトの研究活用の質の向上には、種々のノウハウの蓄積が必要と考えられるが、糖尿病合併症領域においても使用に耐えうることが示され、網羅的悉皆性に優れたこれらのNDBデータの研究活用実績が増えることが期待された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年の10月診療分のNDBサンプリングデータセットを対象として、日本における糖尿病に合併する高血圧症に対する診療実態に迫ることができた。(平木秀輔, 田村寛ら.レセプト情報サンプリングデータセットを用いた高血圧治療実態の検討.第59回日本腎臓学会学術総会)、(平木秀輔, 田村寛ら.全国レセプトデータ(NDB)を用いた糖尿病合併高血圧患者に対する降圧治療についての検討.第59回日本腎臓学会学術総会) また、民間提供のレセプトデータを用いて、2 型糖尿病患者の眼底検査実施に対すして、高血圧、脂質異常症の併存疾患が与える影響等にも留意した検討をし報告することもできた。(河村 太一、佐藤 泉美、田村 寛ら.2 型糖尿病患者の眼底検査実施に対する影響因子の検討-高血圧、脂質異常症の併存疾患が与える影響-.第16回 日本抗加齢医学会総会.) 一方、レセプトデータを用いた臨床研究におけるバリデーションについても検討を進め報告することができた。(Nakayama T, et al. Analysis of the Evidence-practice Gap to Facilitate Proper Medical Care for the Elderly: Investigation, using Databases, of Utilization Measures for National Database of Health Insurance Claims and Specific Health Checkups of Japan (NDB). Environmental Health and Preventive Medicine. In press.)
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今後の研究の推進方策 |
この2年間で得られた糖尿病眼合併症や他の合併症での検討におけるNDBサンプリングデータセット活用時のノウハウや、民間提供のレセプトデータ活用で得られたノウハウ、さらにはレセプトデータを用いた臨床研究におけるバリデーション研究得られたノウハウを統合し、さらに実臨床に沿った研究ロジックのブラッシュアップを目指す。3年間の研究の成果として実りある報告が行えることも意識したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
共同研究者が学会参加旅費を自身の研究費から支弁したため。
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次年度使用額の使用計画 |
2017年度の旅費として使用予定。
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