研究課題/領域番号 |
15K10841
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
辻川 明孝 京都大学, 医学研究科, 教授 (40402846)
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研究分担者 |
村岡 勇貴 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (00739089)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 網膜中心静脈閉塞症 |
研究実績の概要 |
①模擬眼を使って作成したプログラムの正当性の評価:模擬眼内面に面積のわかった円形のシールを張り付けた後、模擬眼の角度を10度づつ回転させながらオプトス200Txで撮影した。撮影された画像を画像ソフトに取り込み、模擬眼上の点と撮影された画像上の点を結びつけ、画像上の点から模擬眼での対応点への対応を作成した。 ②模擬眼を使って作成したプログラムの正当性の評価2:作成された角度を保存するプログラムによって撮影された画像の補正を行った。角度は補正され、横方向の拡大は補正された。拡大率は低下したものの周辺部の拡大は依然残存していることが明らかになった。 ③眼底カメラとオプトス200Txを用いたフルオレセイン蛍光眼底造影の比較:CRVO患者に対してオプトス200Txを用いてフルオレセイン蛍光眼底撮影し、撮影された画像上ででの網膜無灌流領域の面積の測定を行った。 ④網膜酸素消費量の測定 :トプコン眼底カメラに取り付けたOxymap T1 (Oxymap社製)を用いて視神経乳頭近傍での網膜主幹動静脈の酸素飽和度を測定を行った。また、測定された動静脈の酸素飽和度の差から網膜酸素消費量を算出を行った。健常人にも同様の計測を行い、ECRVO患者との比較を行った。 ⑤抗VEGF薬によるCRVOに伴う黄斑浮腫の治療の継続:CRVOに伴う黄斑浮腫に対する抗VEGF薬による治療(ルセンティス、アイリーア)を続け、視力、眼圧、中心窩網膜、網膜酸素飽和度のデータ取得した。とオプトス200Txを用いて計測された網膜無灌流領域の面積との関連を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
模擬眼内面に面積のわかった多角形のシールを張り付けた後、模擬眼の角度を10度づつ回転させながらオプトス200Txで撮影した。撮影された画像を画像ソフトに取り込み、模擬眼上の点と撮影された画像上の点を結びつけ、画像上の点から模擬眼での対応点への対応図を作成したが、オートプログラムの作成に手間取っている。
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今後の研究の推進方策 |
①模擬眼を使って作成したプログラム:オプトス200Txで撮影された画像から眼底上での面積を計算するためのプログラムを作成する。 ②フルオレセイン蛍光眼底造影画像上で無灌流領域を自動で検出 :CRVO患者でオプトス200Txを用いてフルオレセイン蛍光眼底造影を行い、無灌流領域の面積を自動で算出することができるようにプログラムを改良する。 ③眼底カメラとオプトス200Txを用いたフルオレセイン蛍光眼底造影の比較:CRVO患者に対して眼底カメラとオプトス200Txを用いてフルオレセイン蛍光眼底撮影し、それぞれの画像での網膜無灌流領域の面積を測定する。両者を比較検討し、オリジナルソフトウエアを用いた広角眼底撮影の有用性を明らかにする。 ④CRVO患者の前房水中のVEGF濃度の測定 :抗VEGF薬硝子体内注入の際に採取した前房水中のVEGF濃度をELISA で測定する。 ⑤網膜無灌流領域面積、網膜酸素消費量、前房水中のVEGF濃度、臨床データとの関連の評価 :上記の網膜無灌流領域面積、網膜酸素消費量、前房水中のVEGF濃度、臨床データ(年齢、視力、網膜厚、虹彩・隅角新生血管など)との関連を多面的に解析する。
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