研究課題/領域番号 |
15K10875
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
平野 佳男 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40405163)
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研究分担者 |
野崎 実穂 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00295601)
安川 力 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (00324632)
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (70191963)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 脈絡膜新生血管 / 炎症 / アポトーシス |
研究実績の概要 |
1.MyD88 inhibitorによるCNVの抑制効果の検証:(1)マウスレーザーCNVを作成後、MyD88 inhibitorを硝子体内に注射した。1週間後に眼球摘出し、網膜フラットマウントをレクチンで染色し、共焦点顕微鏡で撮影、ImageJを用いて、CNVの体積を比較した。 MyD88 inhibitorはControl inhibitorと比較して有意にCNVの体積を抑制した。 (2)(1)と同様に、注射1週間後にフルオレセイン蛍光眼底造影検査でCNVからの蛍光漏出をグレード分類し、平均値を比較した。MyD88 inhibitorは対照と比較して有意にCNVからの蛍光漏出を抑制した。 2.MyD88 inhibitorによる炎症性サイトカインの抑制効果の検証:マウスにレーザーを施行しCNV誘導後、3日後に眼球摘出し、感覚網膜と網膜色素上皮―脈絡膜複合体を分離し、MILLIPLEX Kitsを用いて、マウスサイトカイン・ケモカインを測定した。MCP-1、IL-6、VEGFなどの炎症性サイトカインの過剰発現を確認した。またレーザーにより過剰に発現された炎症性サイトカインがMyD88 inhibitorの硝子体内投与により、有意に抑制されたことを確認した。 3.アクリジンオレンジ(AO)蛍光染色法を用いたCNV周囲に集積する白血球数の比較:レーザーCNV作成後、1週間後にAOを用いてCNV周囲に集積する白血球数がMyD88 inhibitorにより抑制されるか対照と比較した。MyD88 inhibitor投与群では対照と比較して有意に集積した白血球数が少なかった。 4.薬剤の安全性の検証:MyD88 inhibitorを硝子体内注射後、凍結切片による網膜厚の測定、ZO-1 stainingによるRPEの形態評価で確認、機能評価をERGで行い、毒性がないことを確認した。
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