研究課題/領域番号 |
15K10877
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
白井 久美 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70326370)
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研究分担者 |
雑賀 司珠也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40254544)
岡田 由香 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50264891)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Muc16 / 点眼防腐剤 / 眼表面炎症 |
研究実績の概要 |
Muc16-欠損(KO)マウスと野生型マウスに塩化ベンザルコニウム(BAC)を点眼し、眼表面の炎症性反応の状態を検討した。点眼薬防腐剤成分である0.02% BAC 5 μlを1日1回、2週間点眼した。2週間後に以下を検討した。 1)眼表面をフルオレセインで染色し実体顕微鏡で観察した。フルオレセインの染色状態から、角膜および結膜の上皮障害の程度を確認し、両群で比較、検討した。両群とも角膜および結膜びらんが散在しており、差はみられなかった。 2)屠殺、眼球摘出、4%パラフォルムアルデヒド固定によるパラフィン包埋を行いパラフィン連続切片を作成し、炎症性シグナル伝達因子リン酸化Stat3の免疫組織学的局在を両群で比較、検討した。両群とも結膜組織にリン酸化Stat3が認められたが、Muc16-KOマウスでは、より免疫染色性が強かった。 3)屠殺、眼球摘出、結膜組織および角膜組織を摘出し、Westernblot法でリン酸化Stat3の発現について、両群で比較、検討した。野生型マウスで発現が多く認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
免疫組織学的手法、Westernblot法で、結果の乖離がみられた。免疫組織学的手法において、パラフィンブロックではなく新鮮凍結ブロックで免疫染色を行うことを検討する。そのために、Muc16-KOマウスを確保できしだい、再度、両群にBAC点眼し、新鮮凍結ブロックを作成する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
培養細胞におけるBAC点眼のムチン発現に対する影響について検討する
Muc16欠損によるToll-like receptor (TLR) 系の活性化への影響の有無について調べる。
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